類義語に人間万事塞翁が馬というものがあります。
はい、分かりづらいですね。
どこをどう解釈したら上の意味になるんだと思い調べると、中国「淮南子」のお話でした。
辺境の砦の近くに、占いの術に長けた者がいた。
ある時その人の馬が、どうしたことか北方の異民族の地へと逃げ出してしまった。
人々が慰めると、その人は「これがどうして福とならないと言えようか」と言った。
数ヶ月たった頃、その馬が異民族の地から駿馬を引き連れて帰って来た。
人々がお祝いを言うと、その人は「これがどうして禍をもたらさないと言えようか」と言った。
やがてその人の家には、良馬が増えた。
その人の子供は乗馬を好むようになったが、馬から落ちて股の骨を折ってしまった。
人々がお見舞いを述べると、その人は言った。
「これがどうして福をもたらさないと言えよう」
一年が過ぎる頃、砦に異民族が攻め寄せて来た。
成人している男子は弓を引いて戦い、砦のそばに住んでいた者は、十人のうち九人までが戦死してしまった。
その人の息子は足が不自由だったために戦争に駆り出されずにすみ、父とともに生きながらえる事ができた。
このように、福は禍となり、禍は福となるという変化は深淵で、見極める事はできないのである。
なるほど、ここまで調べてやっと理解できましたが、諺として使うのは難しそうですね。
私の最近の痛い話でも1つ。
プレシャスでは裸足でトレーニングを行いますが、プレートに小指をぶつけ大変痛い思いをしました。
これがどうして福とならないと言えようか……いいや、こればっかりは福に転じようもない。
筧
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木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか
格闘技が好きな人ならば、この本が出版された時に大変な衝撃を受けたのではないでしょうか。私はプロレスが好きで昔のプロレスの記事や動画を随分調べたものですが、力道山といえば昭和を代表する大スターです。
敗戦の空気を払拭するかのように必殺空手チョップで自分よりも一回りも二回りも大きな外人レスラーをなぎ倒していた訳ですから、力道山の人気たるや凄いものがあったようです。
かたや木村政彦といえば『木村の前に木村なく木村の後に木村なし』と言われた不世出の柔道家です。日本では長らく格闘技の歴史から名前を聞かなくなったのですが、グレイシー一族がその無敵の強さで日本格闘技界に旋風を巻き起こした際に、木村の名前を口にしたのが近代格闘史における木村の登場です。
余談ですがアメリカのプロレスを見ていてもアームロック(腕がらみ)をキムラロックと言っていますし、木村がいかに海外での知名度が高いかを伺い知る事が出来ますね。
往年のプロレスファンならば有名ですが、世間一般にはあまり浸透していない事件が両者間で起きたのが昭和初期。プロレスはショー的要素を含む格闘技、というのが今日での認識だと思いますが、当時のプロレスはリアルファイトだと信じられていたんですね。
そこでプロレスのスターと、柔道界最強の男がぶつかる訳ですから、日本中がこの世紀の一戦に注目したのは想像に難くないですね。ですがここは両雄王者の道を歩んだもの、勝敗のいかんに関わらず納得のいくシナリオで決着をつけたかった。
ところがフタを開けてみると力道山の鬼気迫る空手チョップが木村を容赦なく打ちのめし、まさに歴史的惨敗を喫してしまいます。
激動の戦乱史の裏に何があったのか、興味を抱いた方は是非一読下さい。
筧
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中国四大希書といえば三国志、西遊記、水滸伝、金瓶梅ですが、日本で圧倒的知名度を誇るといったら群を抜いて三国志が挙げられるでしょう。
劉備や関羽といった英傑達の壮大な物語はいつだって私達を魅了せずにはいられません。
……ですが一つ大きな問題があります。そう、登場人物が多すぎる。
加えて孫権や孫策のように似たような名前が数多く登場し、人物を把握するのが大変です。
三国志初心者最初にして最大の難関と言えますね。
ですが現在(特に)若者達の間で空前の三国志ブーム。何故でしょうか?
要因の一つに横山光輝の漫画版三国志の存在が大きい。私も最初の入り口がこれでした。
漫画といって侮る事なかれ。桃園の誓いや三顧の礼、赤壁の戦いなど三国志を知らなくても1度は聴いた事がある話もあれば、英傑達の義憤に燃える熱い展開や役人達の腐敗した政治情勢を見事に描いています。必見!
もう一つの要因はゲームですね。これが若者を中心に特に受けました。
私が中学生の頃だったと把握していますが、三国無双というゲームが流行り男女問わずゲームに耽っていた覚えがあります。
三国志を読むのを思わず躊躇っている方は、先ずは上記二つから入ってみてはいかがでしょうか。
筧
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